新型コロナウィルスの第6波の流行が治まり切らない内に、また全国的に感染者数が増えて来て、第7波の到来かと叫ばれています。三回目ワクチンの効き目が落ちて来たとか、オミクロン株BA5株に置き換わって来たからだとか言われています。さらにインフルエンザで学級閉鎖した学校も出て来たと思ったら、熱中症で救急搬送された患者も記録的に増えています。

 このような状況にも関わらず、参議院選挙でのコロナ対応についての論争はあまり目立っていません。物価高、防衛などホットな話題に争点が移っているようです。しかし、コロナに端を発した医療問題については、まだまだ不消化な状態と言わざるを得ません。

 少なくとも、政府はコロナなどへの対策についてまだまだ力を抜いてはいけないと思います。せっかく第6波が落ち着いている間に、いろいろな課題について対応を進めて行かなければならなかったと思いますが、目だって聞こえてくるものは、旅行の県民割をGoToトラベルのような全国版に発展させようとしたことくらいです。医療体制の逼迫を防ぐために、関係法の改善など長く議論されて来たのに、結局、様子見状態です(先に閉幕した国会で、岸田政権が提出した法案がすべて通過したと誇ったように言っていますが、通り易い法案しか提出しなかったのではないでしょうか)。コロナが落ち着いているときこそ、そのような本質的な課題を進展させるチャンスなのに、今回も喉元過ぎれば熱さ忘れるの如き振る舞いに、やはり、この政府もこれまでとあまり変わっていないのだと失望せざるを得ません。

 政府は、専門化の意見をきちんと聞き、タイムリーに政治的に判断すると常に言っていますが、結局、選挙があれば、それにどう役に立つかで何をするか決めているように感じられます。政治家というもの、第一は選挙に勝つこと、選挙ファーストの人達なのです。国民ファースト、市民ファーストは選挙の単なるスローガンでしかなくて、真の目的ではないことが露呈しています。確かに、選挙に当選しなければ権力を得られなくて、国民に尽くすことなど出来ないという理屈はわかりますが、国民の為に実行すべき政策が選挙のための活動になっては本末転倒です。この問題は、日本に限ったことではなく、多かれ少なかれ全世界で見られる現実でもあります。それだけ根が深い問題なのです。これまで、このブログでは数多く掲示されている顔だけ協調されたポスターや名前連呼の選挙カーでの運動など無駄な選挙活動を止め、候補者の真意を少しでも判断できるような、候補者同士での公開議論の実施などを提言して来ましたが、今回の点も踏まえ、選挙というものを見直さないといけないと思います。そして、我々有権者も厳しい目を持って選挙に臨まなければならないと思います。

投稿者

弱虫語り部

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