人間は生まれたときから、生きていかなければならないという重荷を背負っています。何もしなければ死んでしまうからです。それだから、辛いことや悲しいことも多く経験しないといけません。それを不幸と感じて、滅入ってしまう人もいるでしょう。自分の境遇を嘆き悲しむ人もいるでしょう。それらはほとんど自分が決めることができない場合が多いことも事実です。しかし、同じような境遇の下でも、不幸にしか感じられないひともいれば、幸福を感じるひともいます。運命を簡単に変えられることは難しいですが、その運命の中でも幸せを求めることはできるのです。

 まずは、自分の置かれた環境を現実のものと認め、その中で、どのように改善させていくかを考えるか考えないかで、非常に大きな差がつくのです。自分の境遇を恨んで、それは自分のせいではないからと、親や他人、国などを恨んで、憎しみが心の大半を覆ってしまうと、幸せは決して近づいて来ません。恨み、妬み、憎しみは決してひとを幸せに出来ません。その先にあるのは、自分自身だけではなく、他のひとも巻き込んだ悲劇だけが残るのです。

 まずは、境遇の改善の為に自分で出来ることを探しましょう。確かに、恵まれた環境に生まれ育った人もいれば、そうでない人もいます。しかし、それだけでその人の幸不幸が決まる訳ではありません。恵まれた環境に生まれても、不幸な人生を歩む人も多数存在するのが現実です。持って生まれた環境の中で、何を為すか、何を為したかで幸不幸は決まるのです。また、生きている過程でも、運の良し悪しということが度々あるでしょうが、この点については、生まれた境遇の良し悪しのような差はありません。心の持ちようで幸運を呼ぶことの方が多いように思います。諦めず、ひとのせいにせず、努力を続けていく中に幸運が芽生えてくるのです。

 まずは、立ち止まって、自分が何に充実感や達成感を感じるのか冷静に考えてみてください。それが幸せのものさしとなり、それから先は、そのものさしを使って、自分のやるべきことを考えて、実行してください。幸せは身近に存在しているものです。

 

 

投稿者

弱虫語り部

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