福岡県でまた悲惨なストーカー殺人が起こりました。殺された女性には一児があり、親子共々にも非常に惨い事件となってしまいました。被害者は警察にも相談していたようですが、現状では彼女を守るには限界があるのが現実のようです。

 このような事件は今までに何度も起こって来ました。その度にこのような被害が起きないようにとの行政のコメントが出されて来ましたが、この悲惨な事件を目の当たりにしますと、やり切れなくなります。

 人間は社会の中で生活していく以上、数多くの出会いがあり、そのことが幸せをもたらす場合もあれば、不幸をもたらす場合もあります。特に男女の出会いは複雑です。両方がお互い好印象を持てて好き合う仲になるケースは稀で、ほとんどが両者とも興味を持たないか、一方的な片思いになってしまうことが多いのではないでしょうか。問題になるのは、一方的に片方が思いを募らす関係です。今回の事件も、被害者の方から犯人には断りを入れていたにも関わらず、凶行に及んだようです。人の感情はなかなか制御出来るものではないことですが、それを認識した上で、自分自身を最大限コントロールしなければなりません。つまり、自分が相手に強く好意を抱いたからと言って、それだけで相手が好いてくれる訳ではありません。また相手からはっきりと断りを入れられたからと言って、自分の事だけ考えていれば、簡単に諦め切れないものです。しかし、これらの感情はあくまでも自己中心的なものであって、相手の感情を無視して、自分の思いを遂げようとすることは土台無理なことであると認識しなければなりません。それに、あくまで他人と良い関係を築く為には、相手のことを尊重するという心を持たなければなりません。お互いが相手の幸せを実現したいと思い合うことで、強い絆が形成されていくのです。そのような感情と、お互い好き合うと言う感情が両立されてはじめて、両者にとって最高の幸福の時間を持つことが出来るのです。一方的な感情で事を進めようとすることで幸せは実現しない、人と人の関わりは両方通行に交わされて、その中で相手を思い、相手の幸せを願い、行動することでしか、自分の幸せを獲得できないと言うことをよく理解すべきだと思います。

 これまでもいろいろな面で、幸せになるヒントは他人を思いやると言うことにあると述べて来ました。自分が可愛いと思うのなら、単純に自分本位になるのではなく、他人に尽くすこと、他人の幸せを願うことで、それが廻り回って自分の幸せをもたらしてくれるのが真実だと思います。

 今回の事件も、相手が自分に好意を持ってくれないのであれば、別れるのが最善の道であると判断し、その先に、お互いが幸せになる別の未来があることに気付いて欲しかったです。自分の感情に執着すること、つまり自分がこれほど相手のことを思っているのだから、相手は自分に好意を持つのが当然であると思ってしまうことが全てを不幸に落としてしまうのです。

投稿者

弱虫語り部

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