初めて、近隣の市議会の定例会を傍聴しました。国会中継などを見ていましたので、予想していた通りではあったのですが、市民の代表としての議員等が議論を尽くしているとは程遠い内容に残念な思いを持ちました。
まずは、質問は事前に提出され、答える側も準備しているのは、多岐に渡るテーマに対して効率的に回答するとしてやむを得ないと思いますが、それをわざわざ質問者も回答者も原稿を読む時間で持ち時間の8~9割を使ってしまうことで、本当に必要な回答についての議論をする時間が無いと言うことが問題だと思います。そもそも回答は当たり障りの無い、正面から答えないものが多く、質問者としては突っ込み所満載なのに、時間が無いので、そのような回答で終わってしまうことでは、議論に深みがありません。さらに、質問する議員以外の議員はまったく蚊帳の外で、傍聴しているか、居眠りしているか、一部ヤジを飛ばしているかくらいです。そのヤジの内容も質問を否定するものから、自分の会派の女性議員に頑張れと言うようなもので、とても良識ある市民の代表としての品格を感じられません。多くの議員が選ばれているのは、いろいろな知識、経験を持ち、お互いいろいろな考えを持った人達が議論することでより良い案、施策を作り上げていく為だと思います。残念ながら、今のやり方だとこのような機能が欠如していると思えるのです。
私の案は、今回のような定例質問であれば、事前に質問を提出し、担当部所が事前に回答した資料を定例会の前に全議員に配布し、内容を熟読して、その回答への疑問、意見を整理して会議に臨んでもらう。会議の場では、議長が項目毎に、質問、回答のポイントを説明し、それに対しての意見を求めて、議論に入ると言うものです。こうすれば、議論の時間を持ち時間の7,8割は確保できるのではないでしょうか。
一番疑問に思いますのは、現在のように無駄に多くの議員、役人の時間を費やす、逆に、高給取りの出席者の時間を活かせれば、税金の無駄遣いの防止にもなるのに、議員も、市長はじめ役所の幹部も、少しも改善しようとしてこなかったことです。その姿勢、つまり前例を踏襲することで良しとするこのような姿勢で、現在のような厳しい社会状況の中で、市民生活を改善すると言う大改革を成し遂げられるとは思えません。
改革を為して行こうとするには、手始めにまずは自身の回りで、自分達の判断で変えられることから、進めることで改革の一歩が進むのですが、それをやろうとする議員も幹部役人もいないと言うことです。そうです、今回のような議会の進め方はもちろん、住民の生活が苦しい現状を改善する為に税金の支出減として議員の報酬、定数などを減らすことは自分達で決めてやれることなのに、誰も言い出すことさえしません。結局は、多くの議員にとっては、市民生活を改善しようとするより、高額の議員報酬の方が大事なのだと言うことだと思います。
これまでもこのブログで主張していますように、このような議員を生む今の選挙制度、議員待遇を変えることが必要なのです。詳しくは、4.人間の本質への理解 政治面、5. 人間の本質への理解 政治面その2、11. 政治の改革例、25. 今、急がなくてはならない事/選挙改革、その他、政治改革について多く述べていますので、そちらも読んでみてください。