岸田政権の支持率が二十数パーセントと低迷しています。国民支援策としてのバラマキ減税などの政策についての反対が多数にも関わらず強行していくなど国民の声に耳を傾けない首相への国民の審判だと思います。就任当初、あれほど自分はひとの意見を丁寧に聞くことが特徴だと述べていた岸田首相はどこにいったのでしょうか。もともと国民の声ではなく、特定の権力の声を聞くだけの人でしかなかったのでしょうか。
これだけ国民から支持されていないにも関わらず、この政権を変えることが出来ないのは、やはり、この国の制度に問題があると言わざるを得ません。もちろん、今の制度であっても、国会での不信任案の提出、自民党内部での党首交代のような動きがあれば、政権交代は可能ですが、そこまでリスクをとって実行しようとする議員が皆無であり、議員自身の保身の姿勢が見えて来るだけです。
今、イスラエルガザ地区での戦闘が続いていますが、ここでも興味ある状態があります。イスラエルのネタニヤフ首相も岸田首相と変わらず、支持率が二十数パーセントしかないようです。一方、対するハマスもガザ地区のパレスチナ人からは支持されていないようで、同様の低支持率だそうです。どちらの市民も、ユダヤ人とパレスチナ人とで共存していけると考えている人が多く存在しているようなのですが、政権幹部は、相手を完膚なきまでに倒さないといけないと強く感じているので、この悲劇的な殺し合いは終わりが見えないのです。つまり、国民、市民が指示していない政権同士で、殺し合いを続けており、同時に戦争を望んでいない人民に多くの犠牲者が出ていると言う皮肉な結果となっているのです。
これは何を現わしているかと言えば、権力者は国民、市民の為とうわべでは言っていたとしても、所詮、自分達の権力闘争でしかないのです。
ハマスに対しても、市民投票が行われて政権をとったらしいですが、一度権力を掴むとその後選挙が行われていない、その結果、ハマスのしたい放題となっているのです。
ここまで極端な例は珍しいでしょうが、民主的な選挙を実施していると言っても、日本、イスラエルも含めどの国も、本当の意味から民主主義と言われる国はほとんど無いと思ってもいいかもしれません。
形だけの民主主義、選挙で、結局は権力を取ったものの思うように政治が成されているのです。歴史的に見ても、権力がもたらす、国民、市民の為ではなく、特定の人間達の為の、一般民衆にとっては非常に恐ろしい社会がまだまだ続いているのです。
国民、市民の声をどう政権に反映させるかが大問題なのですが、選挙さえすれば禊は済ましたと言って、したい放題にさせないもっと別のルールが必要なのです。