今後三十年内に約80%の確率で起きると予想されています南海トラフ巨大地震の国の被害想定が見直され、発表されました。死者は約30万人(十年前の想定より約2万人減少していますが、依然大量の被害者が予想されています)、避難生活で亡くなられる災害関連死は約5万人にものぼるそうです。経済被害も約300兆円と見込まれるそうです。
南海トラフ巨大地震は90年から150年の間隔で発生しているようです。つまり、ある程度確実に地震が発生することはかなり以前から予想されて来たことなのですが、残念ながら、きちんとした対策が施されていない結果、このような被害想定となったと思います。
政府は原子力政策のときもそうであったように、非常に巨大なリスクが考えられているにも関わらず、いつ起こるか不確定であることや、対策には膨大な費用がかかることから、小手先の対応しかしてこなかったことで、このような事態となっていると考えられます。また政権は短期間で交代するので、どの政権も問題を先送りして来たとも言えると思います。
今の政権も自分達で対策をして来た訳ではないので、恥ずかしげも無く、前述したような莫大な被害を発表しているのです。国民が何十万人も死亡するかもしれないことにどれだけの危機感を持っているのでしょうか。
政治家達は自分さえ良ければと思っている人が多いのでしょう。堅牢な建物や津波が及ばない高台に居を構えていれば、そして運悪く被害を受けても、消防、自衛隊、自治体の救援も優先されると高を括っているのではないですか。そんな政治家とは違い、権力も無く、富も無い一般国民はどうすればいいのでしょうか。ただ神に祈るしかないのでしょうか。
ここに今の政治家達の本音が見えて来ます。どんなに国民の生活と命を守ると口では何度も叫んでも、そうであれば、何十年前から、様々な対策を打って、少しでも被害を減らそうとするでしょうが、金がかかり過ぎると大した対策も講じて来なかったのに、自分達への報酬や経費は潤沢に確保し、先日に問題視されたような、簡単に応援だと言って、新人議員に10万円の商品券を渡すような感覚なのです。
野党だって同じ穴のムジナです。国民の手取りを増やすとか、聞こえのいいことは主張するが、結局は選挙の為で、何十万人の国民の命をどう守るのか、何の有効策も考えてこなかった、このような大問題で政権に圧力をかけてこなかった罪は大きいと思います。
30万人の死者の内、津波によるものは21万人以上です。例えば、津波が到達するまでの避難システムを作り、それを想定して、国民の動きをコントロールするような準備をするだけでも、どれだけ多くの人達を助けられるかもしれません。東日本大震災のときの津波から助かった人達の経験を考えれば、一次避難出来る小型鉄塔型避難所を津波到達の想定地域に、多数建設するだけでもいいのではないでしょうか。津波を防ぐ大堤防を作るよりは、低コストで短期間で出来るかもしれません。もちろん、これはジャストアイディアですが、真剣に考えれば、いろいろなアイディアが出て来ると思います。それこそ、前回の被害想定を出したときから10年も経過しているのですから、十年もかければ、相当なことが出来たと思います。
何故、やらなかったのか、それは政治家達が真剣に取り組んでこなかったからだと思うのです。彼らにとって国民の命はその程度のものなのです。