新型コロナウィルスの蔓延、ロシアによるウクライナ侵攻、物価高による生活苦など、今日、我々を取り巻く環境には重苦しい出来事が多くあります。その中で、人間の怒りが渦巻いています。身近なところでは、あおり運転や些細な事での諍いや傷害、殺人事件、果ては安倍元総理の殺害など、その原因は軽重はあるとしても多くは人間の怒りから来ています。
 
 あおり運転にしても、電車やホームでのトラブルにしても、発端は些細な事から始まっています。ちょっと気に入らないこと、気に障ることがあれば、その対象に対して、怒りが噴出します。街中でよく見かけるのは、すれ違いでのトラブルです。公道は誰のものでもありませんが、怒る人は自分の進路が優先されるべきという自己中心的な思いを持っているようです。あおり運転のきっかけも同じようなことから始まっているようです。人間誰しも自分中心に見てしまうことはあると思いますが、そのときムッとしても、少し間を開けると、これだけ人間や車が多ければ、ちょっとした行き違いはよくあることだと気が付く筈です。しかし、一部の人は思わずムッとした感情を抑えられないで、相手を制裁しなければと行動に移してしまうのです。その結果は、どちらの人をも不幸にしてしまうのです。怒りが暴力を誘発し実行した結果は決まっているのです。このメカニズムをきちんと把握していれば、怒りを噛み殺し耐えることが出来ます。幸せを求めて生きているひとには、是非そのことを理解してもらいたいと思います。さらに、怒りの原因が些細なことではないケース、例えば安倍元総理の銃撃のような、長年に渡る苦難から出たような場合でも、同じメカニズムが成り立ち、例えその企てを達成できたとしても、結果は自分自身や相手を含めみんなを不幸にするものなのです。

 幸せになるメカニズムには、恨み、妬み、憎しみと言った怒りという感情はいっさい存在しません。思いやり、慈悲、寛容、好意などと言った感情が幸せのメカニズムを構成しているのです。充実感、達成感などを感じられる「幸せのものさし」をもつことをいつも勧めていますが、それと同じように、他人を愛し、思いやり、慈しみ、許すということも幸せになるための大変重要な要素なのです。これらのことを、常に意識していれば、幸せを叶える思考が身に付き、そこに幸せが宿ってくるのです。


 現代の人間は、切れやすいとよく言われていますが、自分の思うようにならない、自分の気に障ると言ったことはあくまで自己中心的な感情なのです。自分の意のままに世の中が動くことなんてある訳は無いのに、そんな態度でいれば、怒りばかり、衝突ばかりとなるのは必然です。その心情に陥ることが不幸なのです。そのことを肝に銘じて、日常生活をおくってみてください。まったく違った景色が見えてきます。そして、その向こうに幸せが顔を覗かせていますよ。

 

投稿者

弱虫語り部

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