ウクライナでの戦争は既に五ヶ月が経とうとしています。その間にウクライナ、ロシア共多くの犠牲者が出て、そしてウクライナの街はかなりの範囲で破壊されています。開戦当初から幾度も停戦交渉が持たれて来ましたが、未だに合意の兆しも見えていません。
双方とも自国に有利な条件を主張し、それを譲るような構えはありません。元々ロシアが最初に手を出したということから始まった戦争ですので、ロシアが撤退することが道理だと思いますが、プーチン大統領はこの軍事行動は避けられなかったという自説を曲げない以上、このすれ違いは平行線のままです。
そうこうしている間にも、多くの命が失われています。ロシア、ウクライナの指導者、幹部達は意地を通すことに執着して、この状況が膠着していても、自らの生命に危険は及んでいませんが、一般市民、最前線の兵士達の命は次々に失われていくのです。プーチン大統領もゼレンスキー大統領もそのことを真剣に考えるべきです。本当に国のリーダーであるのなら、国民の生命を守ることに全力を尽くすべきです。だから、お互い妥協してでも停戦することが、今選ぶべき正しい道だと思います。停戦した上で、この戦争の原因となる問題に対しても妥協点を探っていくべきだと思います。戦争での被害がどれだけ大きいものか、それを回避することにより、多くの命を救え、今後も湯水のように使われる戦費や破壊による膨大な被害額が失われるのを未然に防ぎ、それを国民生活の為に回すことが出来るのです。冷静に考えれば戦争を止めることの方が、両国にとって大きなプラスになるのはすぐ理解出来ることです。ましてや、国際的な経済制裁など、世界的な困窮につながる事態、地球規模の危機を招いていることを考え併せれば、こんな馬鹿げた事態を一刻も早く解消しなければならないのです。
そのことを両国の国民も理解し、戦争に反対しなければなりません。特に、ロシアでのプーチン大統領への高支持率がこの戦争をロシア国内では正当化されている大きな要因であると思われますので、ロシアの国民が目覚めて欲しいと強く思います。
戦争という手段を止む無しと考えるような指導者は、心底は国民のことを考えているとは言えません。軍事力というのは、一見国民を守る為のものであると思われますが、本当に守っているのは一部の特権階級の富と権力だと言うことに気が付いて欲しいのです。
ゼレンスキー大統領も西側の支援を背景に一歩も引かないというスタンスを変えていませんが、今後さらに自国民の命と富、通常の生活などが失われていくことに対して、具体的な答えを出すべきです。戦闘の采配を振るうことだけでは、国民を守れないのです。