故安倍晋三氏の衆議院山口県地方区の後任選びが難航しているようです。安倍氏には子供はいないので、甥や姪に白羽の矢が立っているようです。
 
 このような話を聞いていますと、故安倍氏の議席は近親者に世襲されることが当然のように考えられているようですが、もともと安倍氏本人が選ばれた議席なので、安倍氏が亡くなられたらその議席は白紙となり、一から議員としての適任者を選ぶべきと思います。しかし、現在の政治の世界では、安倍氏の人脈、金脈を引き継ぐことが出来る近親者が選ばれる傾向にあります。その人の政治家としての資質、経験がどうなのかは二の次ぎのようです。

 「123.世襲の弊害」の投稿で述べましたように、今の選挙制度では、地盤、看板、鞄、いわゆる三バンを持つ人が有利なので、必然的に世襲議員が多くを占めるようになっています。しかし、国民の立場として、一番必要な条件は、国民の意見を広く集め、多くの人達が安心に暮らせるように社会のルールを作り、それを実行させられるような資質、能力を持っているということだと思いますが、そのような資質は問われることなく、選挙で三バンを活かして票を集められた人が当選してしまうのです。このような状態で公平な選挙と呼べるでしょうか。故安倍氏が凶弾に倒れたとき、多くの政治家が「民主主義の危機」と叫んでいましたが、本当に民主主義の危機とは、特権を持った一部の人達が議員を独占していることではないでしょうか。それを何とか是正する為には、以前に述べましたように議員の待遇や選挙制度を改革しないといけないと強く思うのです。

 議員は国民、市民の代表者です。ですから、生まれ、職業などに関わらず民衆の為に働く能力と意志を持った人が公平に議員になる機会を持てるようにならないといけません。この民主主義の大原則を捻じ曲げて、議員の二世、三世、大きな団体をバックに持った人、芸能人、スポーツ選手など有名人という一部の特別な人達で独占されるような状態は変革しなくてはならないのです。

投稿者

弱虫語り部

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