昨日、税務署と名乗り「税金の未払いがあります。直ちに以下にアクセスして、納付してください。これは差押えに入る前の最後の通達です。」というようなメールが届きました。先日、河野大臣の言っていた詐欺メールだと思います。さすがに直ぐに削除しました。
多分、電話番号を片っ端から機械的に打ち込んでショートメールを送信するシステムを活用しているのだと思いますが、もしも少しでも心当たりがあったりすればアクセスしてしまう人もいるかもしれませんね。庶民は税務署と聞くと弱いですから。
このような詐欺は巧妙に人間の弱みをついて来ますし、また本件のように機械でメールを送信するシステムを使えば、膨大な相手にメールを送信することができ、数打ちゃ当たるで、引っかかる人もいるのでしょう。大した労力もかけずに詐欺が出来るということで、このようなケースが蔓延しているのだと思います。
俺俺詐欺にはじまり電話からの詐欺、そしてメールでの詐欺、ネットでの詐欺とどんどん拡大して行く感じがします。反社会的勢力も、暴対法などにより、昔のようなやり方が難しくなって来て、このような詐欺も資金源とするようになって来たのでしょう。
このような一連の犯罪は、元締めや首謀者はDEタイプの人が多いと思いますが、その下で実行する人達はほとんどがWEタイプだと思います。そのような人達は、家庭環境や若い頃の行動で犯罪を起こしたりして正業につけない人が多いのではないでしょうか。また、お金に困った者が闇バイトとしてお金を稼ぐ温床ともなっているのでしょう。
彼らが狙うターゲットは一人暮らしの高齢者が多く、彼らの虎の子の老後資金を騙し取るので、非常に悲劇的な問題なのです。
このような犯罪を無くす為には、前述した正業にも就けないようなWEタイプの人達を救済することがポイントだと思います。昭和の後半から現在に至るまでに、政府は欧米のような競争社会への転換を図って来まして、その結果、富裕層も増えましたが、その反面、貧困層も大幅に増加しています。この格差の拡がりを是正することが、日本社会の大きな課題となっていますが、政府はなかなか効果的な政策を出せずにいるのが実情です。
新ハルモニア主義は、ある程度の競争は必要だと考えていますが、行き過ぎた格差は社会全体の幸福感を減少させるものと警告をしています。高齢者が虎の子のお金を失う悲劇が繰り返されるのも、これまでお話ししましたように、それを生む土壌は格差社会なのです。競争に敗れた弱者を救うことを考えないといつまでも、彼らがDEタイプの悪に利用されて、犯罪は拡大して行くのです。逆に、実行役となる貧困層がいなくなれば、DEタイプの人がこのような犯罪を画策しても、実行役を用意できずに実行出来なくなるのです。
政治家は大した票につながらないからなのか、弱者救済を本気で考えて来ませんでしたが、格差と言うものがいずれ社会全体の安心、安全を蝕んで行くことにつながることを早く気付いて欲しいです。