テレビで、旧統一教会の元信者の入会から脱会の間に起きた出来事についての再現ドラマを見ました。簡単にあらすじを示します。まず勧誘は宗教団体という姿を隠して、啓発セミナーとして、自己啓発や生き方への助言で、人間の弱みに入り込んで行きます。そして、充分に洗脳できた頃に、入会を誘われます。この段階では、本人の警戒心も無くなり、誘いを断ることが出来なくなっています。入会後は、見知らぬ家庭を訪問して高価な珍味を売り歩くことになります。生活費は売上額の中から、一日数百円ほど支給され、コンビニの廉価な食品で飢えをしのぐ生活が続きます。さらに高額な集金が要求されるようになって、霊能力者をかたり、救いを求める人達に、災難などを避ける為だと高額な壺や印鑑を売りつけることになりますが、可哀そうな人を救ったと言う思いが強く、高いものを売りつけたと言う罪悪感はなかったそうです。そして、合同結婚式への参加が決まります。彼女の家族はなんとか説得しようと考えますが、彼女は全く応じず、韓国へと旅立ってしまいます。合同結婚式が終わり、数日後、韓国にいる彼女に日本の警察から電話が入り、彼女の母が自殺したことを告げられます。母の告別式に出席する為に帰国した彼女に、父や親族、統一教会を脱会した人達が待ち受けていて、彼女を説得します。脱会したら地獄に落ちると脅されていたが今幸せに暮らしているという脱会者の言葉や、母など愛するひとの幸せのために信仰活動を続けて来たのに、母が死ぬことになったことに、真実を悟ることになり、彼女は脱会を決意すると言うものでした。
この彼女のように末端の信者は非常に真面目なひとが多いのではと思います。際立って腹立たしいのは、そのような真面目で救いを求めている人達の弱みに付け込んで、教義を信じさせ、救いとなるとして霊感商法の実行役として利用して来た、幹部の者達です。日本の代表が「霊感商法など組織としてはやっていない。(一部の信者が個人的にやったことだ)」と平然として言い抜けたことは記憶に新しいです。
幹部は自分は宗教家であると言うなら、末端の信者が食べるものも我慢して、救われることを信じて、違法なことを実行して来たこと、稼いだお金の大部分を献金して来たことで、どれだけの苦しみを与えているかを直視して、彼らを真に救ってあげることに目覚めて欲しいです。