岸田政権に対する支持率が三割を割って来たという調査結果が出ています。安倍元総理の国葬強行、旧統一教会と自民党との関係の問題などが、国民の不信感を高めていると言われています。さきの参議院選挙で圧勝したときに国民の支持を受けていると誤解し、油断した結果かもしれません。選挙で勝てたのは、自民を迷いなく支持した層が多数であったのではなく、ちょうど安倍氏が凶弾に倒れたことへの同情と、浮動層が野党勢力に期待出来ないので、積極的にではなく消去法で自民党に投票した結果だったと思われます。この現実を見誤って、安倍氏の国葬をいち早く国会での審議もなく決定し、旧統一教会との関係を曖昧に済まそうとした事などから、その後の国民の声に対して、場当たり的な対応しか出来なかった結果だったと思います。

 岸田政権発足時、安倍元総理、菅前総理のような国民の声を無視して、強権を貫くような政治手法からの脱却が図られるのではないかと期待したのですが、結局は衆参とも国会議員の安定過半数を握っていることで、何でも押し通せるとして、本来の国会の機能を軽視したつけが回って来たのでしょう。民主主義では、国民の代表である議員が、各々の能力、知識、経験、知恵を駆使し、少しでも国民の為になる法律を策定したり、政府が実のある政策を実行する方向に導けるような議論を尽くすことが本来の機能なのです。現在の国会では、野党は政府の行ないに対して、質問と言う形で問題点を指摘していますが、残念ながら議論と言う形にはならずに、結局は政府のごり押しで進んで行ってしまっています。

 このような状況で民主主義を貫いているとは笑止千万です。多数決で決めていれば民主主義であるとでも思っているとしか理解出来ません。そのような陳腐の考え方しか持たない政治家達、議員を誰が信頼出来るでしょうか。

 岸田総理はひとの言葉をよく聞くと自称されていると思いますが、自分に都合の良い所の意見を聞くだけでは、ひとの意見を聞くとは言えません。多くの色々な意見を聞き、与野党の区別無く、自民党を支持するしないに関係無く、広く議員、国民の良い意見は採用することで最良の策を選択出来るのだと言うことに気付いて欲しいのです。自民党総裁と言う立場は、自民党の有利になることを考えていればいいのでしょうが、こと日本国総理大臣としての立場は、すべての国民のリーダーとして、狭い派閥根性などにとらわれずに、何が少しでも多くの日本人を幸せにするかと言う視点を持って、判断いただきたいと思います。そのような動きを出来るようになれば、自民党の長老や有力な利害関係者に気を使う必要はないのです。国民はそのときは岸田政権を支持しますから。

投稿者

弱虫語り部

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