韓国ソウルの雑踏(群衆)事故について、209.の投稿で警察官のプロ意識の欠如を指摘しましたが、その後に公表された警察幹部の状況で、彼らの自己保身の強さに驚いています。警察幹部達は、事故発生前に長時間持ち場を離れていて、彼らが現場に着いたのは、事故発生からかなりの時間が経過していたことが明らかになりました。さらに、管轄警察の署長は、到着時間を誤魔化していたと言うのです。
彼らは何のために仕事をしているのでしょうか。権力を得て、お金を稼ぐ為だと思います。臨機応変な判断、行動をしたら明確な責任が発生するので、そうならないようにこのような悠長な対応しかしなかったのでしょう。また、責任問題に発展しないように自己保身で虚偽の報告をしていたのでしょう。
私は、幸福な人生を歩む為の条件のひとつとして、生きがい、やりがいのある仕事を見つけることが重要だと主張しています。確かに、生活する為のお金を稼ぐことも大事ですが、それだけだと、仕事をしている結構長い時間を嫌々過ごす時間になってしまいますので、仕事は、出来るだけ充実感を得られるものをみつけられるのがいいと説いています。そうなれば、単にお金を稼ぐ為ではなく、その仕事が社会に貢献できていること、その仕事が社会から求められていることに応えることが出来れは、その成果の見返りとしてお金を頂くことが出来ると思うのです。この目的意識がプロ意識に通じるのです。
今回の事故に関して言いますと、警察官の仕事の目的は、市民の安全を守ることです。そのような本質的な理解が出来ていれば、現場の警察官も、幹部警察官もやる事は明確になります。しかし、そのような目的意識が欠如していれば、出来るだけ責任をとらなくていいように、うまくその場を乗り越えることが彼らの目的になってしまうのです。
これから社会に出ようとする若者に訴えたいと思います。その仕事が社会から求められていることを認識し、それを達成することを目的として働いてください。そのような意識で仕事をすれば、プロ意識が醸成され、やりがいも出来てきます。そして結果として、お金を稼げるようになるのです。お金を稼ぐことを目的化してしまうと、本来求められていることよりも、自分自身の出世や保身が大事になり、ひいては、今回のような大きな問題を起こしてしまうのです。