ロシアのプーチン大統領が年次教書演説を行い、ウクライナ侵攻についても言及しました。戦争の責任は西側諸国にあると、自分の判断を正当化し、責任転嫁しました。米国との核軍縮条約への参加を一時停止することも発表しました。私が最も気になったのは、ウクライナで戦死したロシア兵に哀悼の意を表したことです。既に10万人以上の戦死者が報道されていますのに、自身への支持率の高さを背景に彼らの生死を決めた自身の判断は正しいとまったく揺るぎませんが、どんな顔をして死者への哀れみを見せたのか、信じられません。
歴史的に、ロシアの一般国民の命は軽視されて来ました。代表的な例では、スターリンは第二次世界大戦で、二千万人以上の多くは若い男性のロシア人を犠牲にしたと言われています。プーチン大統領の最近の行動が、当時のスターリンに重なって見えて来ます。
彼らにとって、本音レベルでは、自国民の命でも自分の野望の為にはどれだけ犠牲にしても露ほどの心の痛みも感じていないのではと思います。ましてや、敵国民の命など虫けら同然なのでしょう。
いくら口では戦死者に哀れみを見せたとしても、冷静に彼の行動を見れば、彼の本心を見通すことはできると思うのですが、ロシア国民の八割の人がプーチン大統領を支持していると言うことが本当に不可解なのです。想像するに、ロシア国内に居れば、我々の常識では考えられないくらい、情報統制が行われ、情報操作されているのだと思います。期待したいのは、世界的なインターネット社会の情報を若者達はなんとかして目に出来るのではないかと言うことです。若者が徴兵などのこともあり、自身の問題として真剣にロシアの実体を理解して、その真実を拡散させてもらいたいのです。