色々な悲惨な事件が続いています。特に、コロナ禍での抑圧された状況で、ひとはさらに悩み、妬み、怒り、その感情のはけ口を悲惨な結果へと導いているのでしょう。その原因の根底には、自分自身をあまりに中心に考え過ぎ、あまりに絶対的な存在として捉えてしまう状況があるのではないでしょうか。もっと広い視野、視点があれば、衝撃的な行動をとる前に考え直せると思います。ひとはちっぽけな存在です。気の遠くなるような宇宙の営みの中では、ほとんど無といってもいいかもしれません。その中で、個人が出来ることはあまりに無力なものなのです。そのちっぽけな人間同士がいがみ合い、争うことは大変空しいことなのです。そういうことに気が付けば、我々ができることは、小さなことに囚われず、ひとはもともと小さな過ちを重ねる存在ですが、小さい過ちである内は、それを許す寛容的精神があれば、問題の火種はみるみる消えていくものなのです。我々が個人で抱えている問題についても、宇宙という広大な世界の中での位置づけを考えてみると、大変些細な事柄でしかないのです。
 我々が生きている地球には、いろいろな問題が山積しています。彗星衝突、隕石落下、大型地震のような宇宙規模、地球規模での将来予想される災害や温暖化をはじめとする気候変動、新型コロナウィルスをはじめとする病原体の流行、開発途上国の貧困、宗教や主義の違いによる争いなど、限りありません。どの問題も深刻なレベルで我々の前に横たわっていますが、なかなか抜本的な解決策を見い出せていません。そのような人類に共通する問題とは別次元ですが、個々人レベルでも、様々な問題をひとりひとり抱えています。それぞれ異なってはいますが、究極は「もっと幸せになりたいのになれない」ということではないでしょうか。幸せの定義はひとそれぞれで違うので、具体的な問題レベルでは人様々となってしまいます。お金が欲しい、結婚相手が欲しい、恋人が欲しい、友達が欲しい、家が欲しい、いろいろな物が欲しいと言った、欲しがる問題とか、仕事がうまくいかない、人間関係がうまくいかない、と言ったうまくいかない問題とか、健康になりたい、頭がよくなりたい、スポーツがうまくなりたい、美人美男になりたいとか言った、なりたい問題などがあります。いずれの問題も、自身の願望から出て来る問題と人間関係の問題が大半を占めていると思います。地球規模の問題は、個人ではどうしようもない、中には今の科学技術ではどうしようもない問題もあります。そういう点では、大まかに分類すると、人類ではどうしようもない問題①、人類が協力して立ち向かわなくてはならない問題②、一部の人間が協力して立ち向かうべき問題③。個人中心で対応できる問題④があります。これらを我々個人レベルでどう考えるかと言いますと、①には神に祈るのみ、②には、全く関与しないか、何とか個人としてやれることをやると言ったスタンスに分かれます。③、④が、我々が一般的に多く抱えている問題で、様々な対応が考えられると思います。
 私が何を言いたくて、ここまで述べてきたか分かり難いですね。我々は生きていく上で、いくらどんなことをしても①のようにどうしようもない問題を避けることができません。そう考えると、②~④の問題にしても、個人レベルでも、行き詰ったときには、どんな問題も解決しなければならないとは考えずにどうしようもないから神に祈るだけと考えて静観してもいいのではないでしょうか。問題を変な方向に突き詰めれば、問題がこじれて、場合によっては他人や自分自身を傷つけることにつながることもあります。色々な事件を見て来ますと、どうしてそこまでと言う悲惨な事件が多くあります。もっと大らかに考えられないのかと嘆くことが多いのです。例えば、好きなひとに嫌われたからと言って、恨みをつのらせた結果、相手を殺傷したり、自殺したりした事件、希望の大学に入れなかったからと無差別殺傷した事件、自分の作品を盗まれたと考え無差別に放火殺人した事件、何かの恨みで病院に放火殺人した事件などいたましい事件が続いています。そこまで大きな事件にならなくても、我々の生活の中には、いろいろな問題で、例えば、好きな人と別れたり、会社を辞めたり、精神的に病んだりということも身近に見受けられます。どのケースでも、宇宙レベルにものを見てみますと、今突き詰めていることはいかにちっぽけなことだと感じることができるようになるでしょう。これしかないと自分の人生の道を限定することがいかに狭い判断かということに気付いて欲しいのです。極端を言えば、自分の思う通りの結果が出たとしても、地球が滅びてしまえば、何も残らないのです。どんなに突き詰めて考えても、地球規模、自然の営みに比べ、我々個々人はちっぽけなものなのです。ですから、いろいろなことにこだわり争うということではなく、お互い、宇宙、地球的観点からの寛容という精神を持ってことにあたれば、悩みは軽減されていくのです。
 このプログを読まれている方が、現状にどうしようもなく悩まれているとしたら、是非、宇宙とその中に存在する人類、そして自分というような広い観点で、現状分析してみてください。今まで、これがすべてだと悩んでいた世界があまりに小さいことに気付くことになるのではないでしょうか。そして、もっともっと広い世界を想像したら、あらたに自分の生きていく場所、やり方が見つかるはずです。
 今回の私の思いは文章にするのが難しくて、分かり難いものとなったかもしれません。今、あなたの見ている世界は狭いものであり、その外に膨大な世界が存在することに気が付いていただきたいのです。そして、その視野から大きな寛容精神が宿って来れば、何事も許せ、争いや憎しみが消えていくはずです。そのような世界にこそ、幸せは存在するのです。

投稿者

弱虫語り部

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