またもや高齢者が運転する車が逆走した上に歩道に突っ込み、二人の女性が死亡しました。私がブログを書き始めてからの短い期間でも、このような事故が何件も起こっています。ブログでもいろいろとコメントして来ましたが、今回の事故で、あらためて無策の行政機関に憤りを感じました。これだけ犠牲者を出しても、効果的な対策を打てないのはどう言うことでしょうか。警察は75歳以上の高齢者の運転免許更新に、認知症テスト、技能検定を課すようにしたことで良しと思っているのでしょうか。このような網のかけ方では、まだまだ不十分であるとして、別角度からの対策をいろいろと講じていくべきだと思います。もちろん、警察だけに任せる問題ではありません。政府、自治体が短中長期の各々の対策を打っていかなければなりません。免許制度の根本的な改訂には、世論の声や高齢者の車使用の実態を踏まえた方策が必要ですので、きちんとしたデータ取得、検討の上、議会で議論すべきでしょうが、そのことを理由にして、足元の被害者を見捨てることの免罪符にはなりません。

 ひとりでも犠牲者が出るのを防ぐ為には、スピードが必要です。その為には、政府、内閣が指導力を発揮するしかありません。昨年一年間に75歳以上の運転者が起こした死亡事故は379件、原因はハンドル操作の誤りやブレーキとアクセルの踏み間違いなどが三分の一を占めました。私がこれまでに主張していますような対策、つまり、高齢者(これまでのデータから見て75歳より若い年齢も含める必要があるので、65歳以上とするのが私はいいと思います)の運転許可条件として、安全装置の着いた自動車限定免許にすれば、多くの事故を防ぐことが出来ます。これには個々の安全装置の導入に国が補助金を支給することが必要です。これにより、異常な操作による衝突の回避、アクセルとブレーキの踏み間違い防止に効果的な対策となります。

 このような効果的な対策があるのに、与野党の思惑で重箱の隅をつつくような議論をしていては話は絶対にまとまりません。両者とも、本当に被害者を一刻も早く、ひとりでも多く救うのが大義であることを認識し一本になるしかないのです。このような状況に誘導するようなリーダーシップを発揮する政治家は存在しないのでしょうか。