NHKの番組で、パキスタンでアフガニスタンからの避難民を取材する番組を見ました。アフガニスタンは米国軍が撤退した後、タリバンが政権を奪取し、それまでのある程度民主主義的な統治を支持していた人々が迫害される状況が生まれ、新たに数十万人の難民が国境を越えて避難して来たと言われています。アフガニスタンではかつて旧ソ連の侵攻により難民が発生して以来、多くの難民が生まれて来ましたが、今回のタリバン政権下でも多くのアフガニスタン人が故郷を捨てて国境を越えたのでした。
彼らは、定職にも就けずに、少ないお金で何とか暮らしを立てている人も多く、かと言って帰国すれば殺されたり、監獄に入れられたりするので、苦しい難民生活を甘受するしかないようです。一家で避難されている家族もありますが、子供達は学校にも行けません。屋台で働いている子供もいました。救いは希望を捨てていないと言われる人がいるということでしょうか。
これに比べ、今の日本はどうでしょうか。確かに、貧富の格差が広まり、生まれついた境遇で、何不自由無く豊かに暮らせる人と貧しい暮らしに甘んじなければならない人に分かれるのは事実ですが、しかし、貧しいと言っても、自由があり、教育も受けられ、やり様によってはやりがいのある仕事に就いたり、お金を稼ぐことが出来るチャンスもある日本人にとって、アフガニスタン難民のこの実状と比べれば、何と幸せなのではと思ってしまいます。
親ガチャとか言って、自分の生まれを嘆く人もおられると思いますが、アフガニスタン難民達のことを知れば、この日本であれば、自分にはチャンスがあることを認識すべきです。
一番良くないのは、自分の生まれや環境、境遇のせいにして、人生をあきらめることです。アフガニスタンの人のように、どうしようも無い境遇でも希望を捨てないと言う姿勢が、未来を拓いてくれるのです。ひとのせいにしないで、自分の努力でやれることをしっかりやった上で、後は運がいいかどうか神に委ねるくらいがいいと思います。努力する前に、あきらめては絶対に運は拓けません。日本人から見たらどうしようもないような境遇にあるアフガニスタン難民達が将来の為に今をしっかり生き抜いていこうとしているのですから、いわんや日本にいる私達はあきらめたらいけないのです。