国会で、放送法の解釈についてのやり取りが続いています。政府が放送番組にどれだけ関われるのかと言った問題です。言論の自由と言うものが、民主主義の根幹を成すものだと思いますので、政府が放送局に圧力をかけたりするのは良くないと思っています。もちろん、個人攻撃や個人のプライバシーに関わる内容、公序良俗に関わる内容については、ある程度の規制は必要だと思いますが、今回問題になったような特定の政党に対するテレビ局の意見を公平性が欠けていると政府が圧力をかけることはあってはならないと考えています。逆に、テレビ局が政権与党におもねるようになっては、いずれは中国、ロシア、北朝鮮などと言った独裁国家と同じようになってしまうからです。
人間はどんなに優秀な人であっても間違うことはあると言うところをベースにして物事を進めなくてはなりません。その為には、例え国家元首であろうと間違いをしたら間違いであると指摘出来る社会であることが必要なのです。だから、一党独裁国家には、指導者や政権、官僚を批判することが許されていないと言うことで、その国家の過ちや誤りを指摘できませんし、そうだから、国民にとっての最善の道を選ぶことが出来なくなるのです。
人間の進歩は、いろいろな人の知恵が組み合わさって為されたものです。ひとりの天才、権力者、思想などから生まれたものではありません。我々がこの社会を少しでも改善していく為には、いろいろな意見を交換、議論し、その中から最善手を導き出すことを繰り返しながら進めていかなければならないのです。その為に、考え方の異なるもの同士は、相手を尊重し、相手の意見を真摯に受け止めて、理解した上で、議論し合うことが必要なのです。その姿勢が協調関係なのです。
国民の生活を守り、向上させると言う同じ目標にあるはずなので、どの政党もその目標の為に、自分の意見や考え方を披露し、相手の意見を聞き、理解に努め、その上で議論して答えを出すことが本来の姿だと思うのですが、今の日本の政治でそのような議論と協調が為されているでしょうか。この原点に考えが及ぶようになれば、政治はもっと効率良く、国民を幸せにすることが出来るでしょう。