岸田政権の目玉政策である、少子化対策と防衛強化にかけるお金の財源が問題になっています。岸田総理は増税はしないと言っていますが、聞こえて来る話は、実質的に増税と等しく、国民から広く徴取することになりそうです。

 やはり、現状の枠組みに囚われていれば、国民から搾り取ることにしかならないのは当然です。現在、国や自治体が使っているお金をもっと効率的に活用することに知恵を絞ることはまだまだ出来ると思います。

 例えば、防衛費ですが、戦争が起こったら、他国から攻められたときの為に、日本の国土を防衛すべく対空ミサイルなどを増やして行こうとしていますが、戦争が起こって他国からミサイル攻撃を受けた場合、現在の技術ではそれを完全に防ぐことは出来ないのが現実です。無いよりはまし程度のものかもしれません。そのような不完全なものに莫大なお金をかけること自体、非常に効率が悪いのです。一番効率の良い使い方は、戦争を仕掛けられない為の方策にお金をかけることだと思います。特に、核兵器を積んだミサイルが飛んで来れば、いずれは世界の大部分が破壊されるような世界大戦に発展するでしょうから、そのようなことが起きないようにすることが、地球の誰にとっても一番の正解であると言う認知を固めることがいますぐにでも注力すべき事柄なのです。

 世界の力のバランスは、欧米、日本を中心とした自由主義陣営と、中国、ロシアを中心とした共産主義陣営がしのぎを削っています。グローバルサウスと呼ばれるアフリカ、中南米、アジアの新興国は、そのバランスを横目で睨みながら、これまでのところ中立の立場を貫いている国が多くいます。その為、ロシアのウクライナ侵攻にも鮮明に反対しない国が多数存在しています。これにより、ロシアへの経済制裁なども抜け道が出来て、本質的な効力を発揮できないでいるのです。このような国は、ロシアの横暴な行為を恐れていたとしても、自国の貧困やエネルギー不足などから、ロシアや中国に頼らざるを得ないのです。自由主義陣営は一致団結して、グローバルサウスの国々を徹底的に支援し、国際的なロシア包囲網を確立させることが重要なのです。

 今現在でも、日本もODA政府開発援助として多額の資金を投じて海外への援助を続けていますが、国内での税金の使い方と同様、どれだけ援助している国々の本当に貧困な生活で困っている人々に効果的に届いているのか疑問があります。

  ここで言いたいことは、税金から多額の防衛費や海外支援費を投入していますが、費用対効果で見ると心許ない現実があります。これらの使い方を大幅に見直すことで、その効果を大幅に上げることが出来るのですが、そのような知恵の要る困難な仕事にまともに取り組む政治家も官僚もいないのが現実なのです。現在の延長線上でしか物事を考えられない彼らは、税金を国民からさらに多く徴取することしか新たな政策に使う金を捻出できないのです。

 この難局を突破するには、発想の大転換、大改革が必要なのです。何代も続く政治家一家に生まれて、既定のレールを裕福に歩んできた政治家達にその発想は無理なのでしょう。これまでの総理はほとんど世襲政治家です。やはり安倍元総理も、岸田総理も三代続く世襲政治家ですね。