以前のブログで、地球の温暖化、異常気象について、それらの原因となる二酸化炭素削減も必要なのですが、それだけでは対応できないほど、それらは我々の生活に大きな影響を日々与えているので、この変化に積極的な対応、順応していくことも必要だと述べました。
足元でも、大雨による洪水、土砂崩れが全国で猛威を振るっていますし、ここ数日の暑さは尋常ではないレベルで、連日、熱中症で多数の人が救急搬送されています。
私が幼い頃は、冷房というものが一般の家庭には無く、扇風機に頼っていましたが、酷暑の日には眠れない夜を過ごしたものでした。しかし、最近のように連日猛暑に見舞われることは無く、なんとか夏をエアコン無しでも乗り越えていたものでした。その当時、もし今の気温と同程度であれば、どれだけの被害者が出たか恐ろしく思います。
これだけの水害や高温での熱中症被害が出たのですから、そろそろ抜本的対策を講じていかなければならないでしょう。人は住み着いた土地に愛着を持ち、そこを離れるのにはかなりの抵抗を感じると思いますので、居住地の選択を個々人の判断に委ねるだけでは難しいと思いますし、それを放置していますと、益々被害が拡がり、多くの被災者と膨大なお金がかかることになってしまうでしょう。そして、そのような対処療法的な対応ではモグラ叩きの様相を呈して、必要なお金は益々大きくなっていきますし、非効率的な使い方に終始することになります。
このような状況を打破するには、政府、自治体による政治主導の環境順応対策を打たなければならないと思います。
最先端の科学技術の叡智を結集し、今後の気候変動及びそれによる様々な被害予想を想定し、そこへの土木建築的対策だけでは、膨大な費用がかかると思いますので、安全な場所を選定し、そこに災害に強い街、集落を新たに建設する方が、長い目で見れば、低コストで済む可能性も多々あると思います。このような各自治体による壮大な都市計画を策定し、実行すべきなのです。
そして、もっとも難しいが避けては通れないのが、日本の亜熱帯気象化への対策です。これは個々の自治体ではどうにもならないもので、政府が国として、今後の気候に応じた農業、漁業、その他の産業を伸ばすべき地域を設定し、国を挙げての開発計画とその実行を進めて行くのが求められるのです。
この構想は、日本地図を一新するものです。もちろん、土地に根差した生活をしている人々やそこから富を得ている富裕層などからも大反対されると思います。しかし、このままでは、日本沈没とまでは行かないかもしれませんが、経済的に日本が沈んでしまう危機を回避するには必要な日本改造なのです。
多くの既得権益者の抵抗に屈せず、多くの日本人の生活を守る為に、明治維新のとき、なんとかやり遂げたように、今回も日本の白地図に都市、産業を描き直して行くのです。
明治維新のときと同じように、このような大改革は、若者でないと出来ないでしょう。そういう意味でも、若者が政治に関わり、次代を引っ張るような人材が多数輩出されることを願っています。我々年配層は、その改革を邪魔しないように支援するのが理想です。