ウクライナの戦争は未だ終わりが見えて来ません。ウクライナ側の反転攻勢が始まって、ロシアに奪取された領土を少しづつ取り返していると報道されていますが、それほど簡単ではない様子です。ロシアは、ウクライナの戦闘地域外への攻撃で、都市の民間施設やウクライナの穀物倉庫などもターゲットにしています。また、原発への攻撃や核兵器の使用と言う破滅的な予想も消えてはいません。
戦争とは、結局、殺戮と破壊の繰り返しでしかありません。権力者達は、いろいろと大義名分を掲げて、戦争の正当性を唱えていますが、これらの現状からはっきり判ることは、単なる力による権力者自身の欲望達成でしかないのです。本当に人類のこと、地球のことを考えているのであれば、戦争により破壊した建物、食料、そして命に代わるものは無く、非常に非生産的な行為であることをしっかり認識できるはずです。このような子供達でも分かることを押しのけて破壊を続けることは、どれだけ愚かなことだとはっきりしているのです。
地球に存在する国々の指導者、権力者がどれだけ愚かであるかは、この世界の現状が明らかにしています。未だに、人々を力で支配することに躍起になっている指導者がどれだけ多くいるのでしょうか。また、そのような政権を支持する人達がどれだけいるのか考えるだけで、絶望感に駆られます。移動手段の高速化により、地球の実感的距離は益々近いものとなっていますが、未だに国という単位とか国境とかに拘り、国単位で、物事を決めたり、見たりしています。しかし、真実は、国境などと言うものに関係なく、真面目に暮らす一般的な人間はどこにでも多くいます。彼らにとって、国が違うから、敵国だから、そこの国民は皆、敵であり、悪者であると言うようなまやかしを信じてはいけないことを知っていると思います。
だから、地球に住む大多数の良心的な人々は、国境を越えて、平和への願いを共有しないといけません。その結果として、多くの平和を愛する人達が、権力者や国の強制力に屈せずに、武器を置きましょう。確かに、極少ない人がそのような行為に走っても、非国民、売国奴と言う間違ったレッテルを貼られて、投獄されてしまうのでしょうが、大多数が同時に、敵味方の両方の側で、武器を捨ててしまえば、戦争などは成り立たなくなってしまうのです。
ロシアとウクライナは民族的にも近く、親戚や旧知の仲の人達が多数おられると思います。どうして、そのような民衆同士が殺し合いをしなくてはならないのでしょうか。最前線の両国の兵隊達が、早くそのことに気付いて欲しいですし、戦地外のそれぞれの国民も、そのことに気付いてください。プーチンは経済を良くしたと支持する人が多いのを知っていますが、今、戦争で湯水のように消費している戦費を、国民の生活に回せばどれだけ経済、国民の暮らしが豊かになるかを考えてください。国民の支持が無ければ、どんな独裁者であろうとも、その権力を維持することは出来ないのですから。