昨日のブログで、自分の事しか考えていない政治家が多いことを述べました。

 人間の多くは自分の欲望の為に行動していると思います。それは人間としては悪いことでは無く、自分自身の幸福を追求することにある意味通じていると思います。しかし、個々人が自分の幸せを追求する為には、世界、社会が平和、安定であることが前提条件ですので、いくら自分自身の欲望を追求するからと言って、他人を傷つけたり、他人から奪ったりすることは避けなければなりません。このような社会の活動に対する公平性、共生性、共助性をキープする為の最低限のルールを作り、平和で安定な社会を維持し、不幸に陥った弱者を救済する為に、政治が必要なのです。

 だから、政治家は一般の人間とは異なり、自分自身の欲望を叶えるより、国民、市民の生活を守ることを優先しないといけない、非常に尊い職業なのです。そのような国民への献身への代償として、多額の報酬や特権が与えられているのです。

 昨今、この本質的な考え方よりも、自分自身の欲望を優先する人間達が政治家を目指す傾向が続いています。法律を作ったり、政策を立案、実行すると言った絶対的な権力を行使できるのですから、本来は自分自身に対し厳しい戒めが必要な職務なのですが、逆にその特権、権力を利用して、自分に利するようにする政治家が増えて来たのです。例えば、議員の待遇や選挙の方法など政治家自身に関わることへの変革は遅々として進んでいません。それは、政治家という地位の既得権益を守りたいからなのです。つまり、国民、市民の生活より、自分達の待遇、権利を維持することが大切であると思っているからなのです。

 このような政治家が増えてしまうと、社会には、不公平、理不尽なことが蔓延し、その結果、貧困や治安低下などが拡がってしまうのです。現在の日本社会の窮状は、突き詰めれば、このような政治家の行ないによって起こっていると言っても過言ではないと思います。

 このような構図を変える為には、まずは自分の為に議員になろうとする人を議員にさせないことが必要です。その代わりに、困っている国民を救うことに身を捧げることで、遣り甲斐を感じる人間を政治家にするようにしなくてはなりません。

 次回、この点について、整理してみたいと思います。