前回のブログの続きです。ジャニーズ事務所の記者会見の席で、質問者であるマスメディアの記者達から、度々、忖度と言う言葉が出ていました。本件では、マスメディアがジャニーズ事務所に忖度して、ジャニー氏の性加害を取り上げなかったことや、ジャニーズ事務所の意に沿うように競合を抑えたりすることで忖度をしていた、と言った使われ方をしていました。
元々[忖度]と言う言葉は、相手の気持ちや考え方を推し量ることと言うポジティブなものでしたが、故安倍元首相時代、モリカケ問題と言われた事件で、安倍元首相を守る為に、官僚が公文書を改ざんした頃から、ネガティブな意味に使われ出したと思います。
最近は、忖度したと言うことで、忖度された人自身は関与していないが、自分の判断で、間違いを犯してしまいました、と言うように、忖度された人を守る為に使われているように思います。このことで、権力者の犯罪や過ちをうまく下のものの一存でしましたと、トカゲの尻尾切りのようなことにつながっているように思います。例えば、権力者が直接指示していないと取り繕う為に、下の者に、ヤバい事を実行させるに当たり、もしバレてもお前が勝手に忖度してやったとしなさい、と言うような具合です。
このように、忖度とは、不正を行う人達にとって、非常に都合の良い言葉になってしまったのです。
さて、今回のジャニー氏、メリー氏に対しても、マスメディアは直接、お宅の会社には、タレントを出さない、記事を書かせないというような直接的な脅し行為があったにも関わらず、マスメディアが忖度してしまったことが悪いと言うような論調になってしまっていたとは、それこそ真実を伝えるマスメディアにあるまじき事です。マスメディアははっきりとジャニーズ事務所の脅しに屈してしまいました。今後はそのようなことはしません。と言うべきです。もし、マスメディアが本当に反省しているのであれば、ジャニーズ事務所の脅しを脅迫罪や不正競争防止法違反として訴えるべきだと思います。そのような業界を揺るがすことをしたくないから、忖度していたで済まそうとしているのではないでしょうか。