引き続き、ジャニーズ問題での記者会見で感じた違和感についてです。

 新旧両社長は、ジャニー氏の言う事を聞かないと芸能活動で不利なことになると被害者が考えていたことについて、いくらジャニー氏が推しても、本人の努力がすべてであり、努力しなければ、センターになることも、デビューすることも、売れることも無いと言うことをわかって欲しいと言うようなニュアンスのことを述べておられました。

 もちろん、ジャニー氏がいくら依怙贔屓(えこひいき)をしても、本人が真剣に歌や踊り、芝居などを真面目に練習しなければ、売れることは無いというのはその通りだと思います。しかし、反対に、ジャニー氏が、性加害に耐えられなくなって自分の言う事を聞かないようになった人に、こいつは駄目だとレッテルを張ってしまうと、その人のもしかしたらスターへと続くチャンスを潰すことが出来ると思います。更に、ジャニー氏が存命の頃なら、まだ無名の状態でジャニーズ事務所を辞めたら、芸能界での表舞台では生きていき難い状況が待ち構えていたでしょう。そこまで考えますと、ジャニー氏の胸先三寸で、そのひとの芸能界での将来チャンスを潰すことなど簡単であったように思えますし、その罪は、直接性加害をした罪と匹敵するくらい重いものであると思います。

 記者会見で、この大きな罪に触れること無く、芸を磨く努力がすべてであり、それをしたものが成功しているとか、ファンの皆様に言いたいことは、皆様の推していただいているメンバーは懸命に努力しているので、そこの所は忘れないで欲しいと、上辺の綺麗な部分だけを強調されていました新旧両社長の発言には大きな欠落が隠されていることに気付いてください。