ウクライナへの侵攻が続いているロシアでは、学徒への愛国教育、軍事訓練が本格化しています。幼稚園児でも、軍服を着て行進したり、年長クラスでは銃、手榴弾訓練も実施されているそうです。ましてや小学校以上には、厳しい訓練が課せられています。
そのようなプーチン政権に対して、本当か虚偽か分かりませんが、ロシア国民の7割以上がこの動きに対しても支持しているそうです。
国と言う体制が、子供達にまで戦争に巻き込んで行くこの行為がいかに愚かなことか、冷静になれば理解出来そうに思いますが、現実はそうではないのです。戦前の日本の姿がまさに同じような状態でした。愛国、国を守ると言う嘘の大義に、国全体が妄信していた時代です。
いつも述べますように、戦争という手段は普通の人間を全て不幸に陥らせるものです。本来であれば、一番守られなくてはならない子供達にも武器を取らせ、人殺しを教えることがどれだけ異常な事であるか明確である筈なのに、多くの人々がそのことを忘れたかのように、軍国化を許してしまうのです。
ある特定の国に生まれて生活している人がすべて悪などと言うことは絶対にありません。それなのに、その国の人間を全て敵として攻撃し、殺戮することがどれだけ間違った事か分からないのでしようか。そのような戦争と言う手段を推進する権力者や政府が正しい訳はありません。
新ハルモニア主義で主張していますのは、どんな国にも、他人の為に尽くすことが出来るいい人もいますし、自身の欲望を満たす為には他人から生命、富を平気で搾取する悪い人もある割合存在しているのが真実だと言うことをベースに物事を考え、構築していかなければならないと言うことなのです。
その真実を無視して、日本人は駄目だ、ロシア人は駄目だ、中国人は駄目だと、十把一絡げに考えることは大きな錯誤が入っているのです。しかし、権力を維持して自身の思うままに国を統治したいと思っている独裁者、権力者、そしてその取り巻きは、この錯誤を巧みに利用して、国民をコントロールしていくのです。
これに対抗するには、そのような権力者、政権を国民は支持しないことなのですが、残念ながら国民の多くは権力者のまやかしの言葉に惑わされてしまうのです。
そこで、私が主張したいのは、この権力者達の罠に気付いた人間は、国の違いも関係無く、連帯しないといけないと思うのです。国を超える組織としては国連が存在しますが、何よりも国単位の意志を優先する今のやり方では、世界平和に貢献することは難しいと思います。国の上位概念としての地球、世界のルール、法律が存在しなくてはならないのです。ヨーロッパがEUという連合を作って来たのはそのような考え方があったのでしょうが、これを世界規模に拡げなければ、本当の意味での、世界全体の平和、経済の協力関係を作ることは難しいでしょう。つまり、ヨーロッパだけが良ければいいとしていては、必ずどこかで、貧困や紛争や繰り返され、それをいい機会として、独裁的な権力が軍事力を前面にして台頭してしまうからです。
是非、国連が国の代表者の単なる集まりではなく、国境を越えた地球的視点の賢者の集まりになって行くことを願いたいのです。