故ジャニー元社長の性加害問題に関し、ジャニーズ事務所が二回目の会見を開催しました。
事務所、関連会社、グループの名前からジャニーを排除すること、スマイルアップと名称変更する旧ジャニーズ事務所は、被害者補償に専念すること、ジャニーズ事務所とは資本関係含めすべて独立したエージェント契約をメインにした新会社を設立することなど、かなり具体的な内容を報告しました。
補償の具体的な内容がよくわからなかったのですが、前回会見以降、批判されていたことを意識した策となったことは評価出来ると思います。
残念ながら、ジュリー前社長は欠席し、レターが代読されました。その中で、ジャニーズ事務所を消滅させること、その段階で、猶予されていた相続税を支払い、自身は完全に身を引く旨を伝えていました。
いろいろな批判に対して、ブレーンからのアドバイスを考慮したと思うのですが、何とか少しでも風当りが弱くなるように配慮した決断だったと思います。しかし、本人はパニック障害のリスクを避ける為にとこの会見を欠席したことは、やはり詰めが甘いと言うか、矢面から逃げるお嬢様育ちの弱さを乗り越えることが出来なかったのは、今回もこの人の本性が透けて見えていたと思います。
前回の会見で、代表取締役に居残り、自身の財産保全を少しでも図ろうとしていたのですが、さすがにそれでは批判を避けられないと判断し、相続税は支払うと決断したのでしょう。しかし、その決断には、相続税や被害者への補償を支払ったとしても、まだ手元に莫大な資産が残るという計算があったのでしょう。つまり、新会社はジャニーズ事務所から、一切の関わりを持たないと言うことで、すべての資産も継承しないと言うことですから、100%株主であるジュリー氏は、ジャニーズ事務所を廃業し、清算するときに生じる莫大なお金を全て一人で手にすることが出来るからです。さらに曖昧な答えになっていました、ジャニーズ事務所の保有する知的財産権をどうするのでしょうか。新会社が完全に独立した新しい会社とするなら、ジュリー氏に借りを作らないのであれば、本社などの不動産は別に用意するとしても、知的財産権を対価を払い譲り受けなければ、ショービジネスとしては成り立たないと思われます。これらの支払いが毎年、知的財産の保有者であるジュリー氏に対して生じるか、または、一括で買い上げるかして、どちらにしても莫大なお金をジュリー氏が手にすることになるでしょう。
このようなお金の構図について、記者から質問されなかったのは不思議でした。いずれにせよ、本気で被害者救済に集中しようとする人であれば、この会見を欠席する訳はありません。彼女の思いは、相続税も支払い、補償にも私財を投じるのだから、それで充分でしょう、だから、厳しい質問が予想される会見に出たくなかった、出なくていいと考えたのでしょう。後は、目立たないように、莫大なお金を保持し、悠々自適に人生をおくりたいと思っているのでしょう。
以前のブログ(383. ここまで大きな問題ですから、ジュリー氏は社会全体に尽くすべき)で述べましたように、自分の叔父、実母の犯した罪に対し、彼女が本気で贖罪したいのであれば、その犯罪者が残した莫大な遺産を、被害者救済以外にも、社会の同様な問題の救済に役立てることだと思います。