自民党安倍派のパーティ収入からのキックバックによる裏金問題が益々顕在化して来ました。全体で5億円以上の裏金が見つかったと言う報道も出て来ています。
もしかしたら、これは安倍派に限らず、政治家の間ではよくある裏金作りの手法なのかもしれません。もしそうであれば、これを機会に全貌を明らかにし、政治家達に溜まっている膿を出すチャンスなのかもしれません。
しかし、少し前に、旧統一教会と深い関係の議員が多数いることで問題になりましたが、そのときはいつの間にか、追求の手も消えて行って、それらの議員達が未だにその地位に安住している結果となっています。
今回は、検察が動いているので、その追求に期待したいと思いますが、日本の権力構造の裏の動きは奇怪ですので、安心は出来ません。戦後、政治家の大きな疑獄事件が何度もありましたが、やはり、金権政治が生き残って今日に至っています。もしかしたら、検察そのものも、本当の黒幕に操られているのかもしれないのです。
このような権力闘争は、国民を置き去りにした状況で進んで行きます。誰かの思惑で、誰かが罪に問われたり、問われなかったりしているのです。本来は、国民の為と言う視点で違法議員は駆逐しないといけないのですが、別次元で誰かの権力を奪う為に利用されてしまう、つまり、結局膿はすべて出されるのではなく、誰かを利するようにして決着するだけになるのです。
このようになるのは、権力が集中しているからなのです。日本の場合、検察機能も、法務大臣、法務省の下の検察庁に属し、つまり内閣のコントロール下にあります。元安倍首相のときに、子飼いの検事を検事総長にする為に、ある個人を特別に定年延長したことがありました。そのとき、安倍さんはモリカケ問題などで、追求されていた時期でもありました。
民主主義の根幹であります三権分立も、日本の場合、厳密には分立していないのです。独裁国家ではあからさまにすべての権限が独裁者に握られています。そこまでではありませんが、日本の三権分立も厳密には、総理大臣、内閣の力、もしかしたら影の権力者の及ぶものとなっているのです。このことが政治家達の悪事を根絶出来ない原因のひとつなのです。