ロシアはウクライナ侵攻により、地上軍兵士の90%を失ったと米国が分析しています。その穴埋めに、追加徴兵をしたいのですが、これには国民の反発が強く、来年の大統領選挙を控えて、当面実施出来ないようです。開戦当初から民間軍事会社ワグネルが兵員不足を補って来ましたが、プリコジン氏が指揮した反乱により空中分解しているようです。しかし、元ワグネル兵の一部はロシア軍に属して戦闘に加わっているようです。もともと傭兵以外に多数の受刑者を免罪と引き換えに戦地に送っていたのですが、ここに来て、外国人を高額報酬とロシア国籍授与で多数採用しようとしています。ネパール、ウズベキスタン、タジキスタン、ソマリア、キューバなどの貧困層が応募していると言われています。
現実は、プーチン大統領が説く愛国心などと言うものは絵空事で、ビジネスとしての戦争が主体となっているのです。プーチン大統領の方針は一貫していて、自国民の中では少数民族、受刑者を、そして、外国人と言うように、大統領選挙の人気取りを考えて、そこに影響のない人々を戦地に送り、多くの命を奪っているのです。
プーチン大統領の本音とすれば、自分の味方として利用出来ない人間の命は使い捨ててもいいのでしょう。但し、大統領選挙に勝つには、国民の人気が必要なので、そこに関係無い人達をまずは使い捨てようとしていると考えられます。大統領選挙が無ければ、自国民も多数戦場に送ることなど躊躇しないと思います。
このような行動を客観的に分析しますと、プーチン大統領はロシアの為、ロシア人民の為と主張していますが、実際はおのれの権力維持、拡大、そしておのれの欲望の為に、人命を軽視し消費するのも平気なのです。
これはプーチン大統領に限ったことではなく、世界のあらゆる所の独裁者、権力者の志向なのです。それにより、戦争という最も愚かな手段が用いられてしまうのです。この論理を忘れてはいけません。どんな大義を主張したとしても、侵略戦争などを起こすことを最善の方策だと考える人を人民が支持してはいけないのです。人民が支持すべき人はおのれの命をかけても自国民を戦場へ派遣するのを阻止する人なのだと思います。
人間の命はかけがいのないものです。そのことを尊重する精神こそが他人への思いやりを拡げ、新ハルモニア主義の主張しています人類の共生が成し遂げられるのだと考えています。