前回のブログで、第二次世界大戦の事を例にして、権力者の言葉に騙されるな、若者は自分達の未来に、自分達の意見を反映する為に、政治に関心を持ち、自分達の声をあげていくべきであると述べさしていただきました。
ネットを見ていますと、神立尚紀氏というノンフィクション作家の記事が目にとまりました。彼がインタビユーした元日本海軍の将校の話には、私の戦争への思いと共通するものがありました。太平洋戦争での日本が敗戦へと向かう岐路となったトラック島の攻防で敗因となった原因が、トラック島最高指揮官の歓送会で幹部が警戒配備を解除して、芸者遊びに興じていたと言うのですから、敵機動部隊が近くにいるのが分かっていたにも関わらずの、全く情けない行状でした。その敗戦以降、幾度の作戦、戦闘で悪循環に陥り、戦況は苦しくなる一方で、その結果あまりに無謀で悲惨な特攻攻撃が実行させられることになってしまったそうです。幹部が招いた失敗の尻拭いは下層階級がとらされるのです。このような無謀な作戦に対して、部下を死なすことは出来ない、「どうしてもというなら自分が第一陣を率いますので、最後は司令官も出撃してください」と上官に詰め寄り断念させた隊長の例もありますが、自分は行く立場に無いと、部下に特攻を命じて生き延びた隊長もいたそうです。このような状況を見て来た元海軍少佐が語ったのは、「安全地帯にいる人の言うことは聞くな、が太平洋戦争の大教訓だ」であったそうです。まさにこの教訓こそ、我々が忘れてはいけない大事な言葉なのだと思います。この戦争で、日本人だけでも軍人、一般人の数百万人が亡くなったのです。その犠牲を我々は無駄にしてはいけないのです。さらに、敵国であった米国の俳優で映画監督のクリント・イーストウッドが語った「戦争を美しく語る者を信用するな。彼らは決まって戦場にいなかった者なのだから」と締めくくられていました。戦争は敵味方関係なく、庶民にとっては非常に不条理なものなのです。
権力者は、愛国心を訴えて、戦争への道を進ませていくものです。そして、その下の政治家、軍の幹部は、自分達は安全な所にいて、若者を中心とする多くの一般国民を、戦地にやり、死地に向かわせるのです。
そのことを真剣に考え、世界の一般庶民は国境、国籍の壁を越えて、みんなが戦争放棄、平和的解決を強力に支持して、団結しないといけないと思います。