世界的な指揮者である小澤征爾氏が亡くなりました。彼を偲んでいろいろなコメントが発せられていますが、私が気になったのは、あれだけの権威でありながら、もちろん仕事中は厳しい方であっても、普段は偉ぶらない、気さくな人柄であったと言う事です。

 最近の政治、経済、スポーツ、エンターティメントの世界で、権力の頂点にいる人達が、横柄な態度をとっている光景をよく見聞きします。彼らは、ある分野では優れた才能や功績があったのかは知れませんが、それで、全ての点で優れていると勘違いしている人が多いのではと思っています。(さらに酷いのは、実力も成果も無いのに、たまたまある地位についてしまい、それを自分の実力だと勘違いする大間抜けも存在することです。)

 ひとつの分野で評価を受けて、そのことで、大きな権力、権威を持つようになりますと、何を勘違いしたのか、周りに対して、横柄な態度をとる人が沢山います。また、周りからも行き過ぎたような扱いを受けないと気が済まない人が多くいます。

 優れた才能を開花して、大きな成果を出したりすることは素晴らしい事だと思いますが、そうだからと言って、人間としてすべての面で優秀であることはほとんど無いと言っていいと思います。そのような真理をよく理解している人は、自分がある分野で昇りつめたとしても、人間として謙虚な姿勢を貫いていくものです。こういう人は、どんなに周りから持ち上げられても、驕るような事はしません。今回取り上げた小澤征爾氏のような世界的に成功を収めたような人、例えば、ノーベル賞をとったようなレベルの人には、そのような振る舞いの人が多いように感じます。逆に、それほどの実力も無く、たまたま高い地位に就いたような人に勘違いの人が多いように思います。

 私達の周りの会社や団体の組織の中でも、変に威張りつくしていたり、パワワラ体質で、権力を笠に着て、横暴な振る舞いをしている人がいると思いますが、そのような人は全く尊敬に値しませんし、従うのが苦しいことがよくあります。このような人は、自分より上位の人にはとことんゴマをすり、媚びへつらって、上位者からの寵愛を受けようとします。たまたま上位者がゴマすりに弱い、人の見る目の無い人物であれば、そのような者を自分の後継者に指名してしまうことにより、そのような人物が権力を握ることになってしまうのです。

 そういう上司の元で働くことになれば、こんな悲劇はありませんが、残念ながら、今の日本社会ではよくあることなのです。私も何人もそういう上司に出会いましたが、いつまでもその関係が続く訳はないと割り切り、適当に距離をとりながら、彼が自分を利用することしか考えていないということを前提に、行動していました。今は、パワハラを訴える道も用意されているので、そこに相談するのも方法かと思います。

 いずれにせよ、自分と利害関係のある上司・部下であるなら、上司がどのような性格であり、どのような考え方で指示命令し、行動するのかを冷静に考えることが重要です。まともに彼のやり方に対応してしまうと、精神的に病むことになってしまうこともあると思いますので、そこのやり方はよく考えるべきです。ここでは、その対処法はケースバイケースなので、具体的には説明出来ませんが、やり方はあると思います。

投稿者

弱虫語り部

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