自民党安倍派、二階派などの裏金問題に関しての参議院での政治倫理審査会が開かれました。自民党参議院幹事長の世耕議員が出席しましたが、様々な質問に対し、「知らなかった」を連発し、更に「知らないことを知っているとは言えない」と開き直りともとれるような発言がありました。
百歩譲り、本当に知らなかったのだとしても、安倍派の幹部の立場の人間が何も知らないような状況で何故このような重要な事が決められていたのか、きちんと調査し、そこから推定できる状況を答えるべきだったと思います。安倍派幹部としての監督責任についての自身の責任については全く感じていないとの開き直りに、この人物は人の上に立つような器では無いということを衆目に晒したのだと思います。幹部であれば、もし今回のような裏金作りとも言われるような事が問題であると認識しているのであれば、それを許した自分自身の監督責任、マネージメントを恥じるべきなのが真っ当な人物の行ないであると思います。その立場を顧みずに、自分は知らないとさも自分自身は罪はないことを繰り返すばかりでは、とても説明責任を果たしたとは言えませんし、政治倫理審査会を開く意味もありません。その後にこの会議に出席し答弁した西田議員も、このような態度の世耕議員を非難していました。世耕議員が安倍派の幹部としての責任を果たしているかと問われて、「とてもそうは思えない」と応えていますが、その考えが一般的な見方だと思います。
岸田総理も疑惑の渦中にいる議員達には説明責任を果たさせると何度も発言していますのに、政治倫理審査会で知らないを繰り返す安倍派、二階派幹部達を政治倫理審査会の基本理念にあるように本人の意思を尊重すると言って、彼らの態度を容認しているとは、彼自身も真剣に説明責任を果たさせようとは考えていないことの現れでしかありません。
説明責任を誰に果たすのか、それは我々国民に対してです。その国民の大部分が説明を聞いて納得がいったとなってはじめて説明責任を果たしたと言えるのではないでしょうか。自分は知らなかったなんて答えを何度聞かされても疑惑は深まるばかりです。これまでどういうことが行われていたかを詳らかに説明し、そのような状況の中、こうこうこう言う事情で、自分には知らされなかったと言うことを説明するのが筋だと思います。そのような証拠や合理的な状況の説明無くして、どうして、我々が納得いけるでしょうか。
彼らがやっていることは、国民を馬鹿にしているとしか思えないやり方なのです。そういうことにも気が付かないような人間達にどうして国政を任せていけるのでしょうか。