毎日毎日、暗いニュースが多い中で、大リーグドジャースの大谷選手のニュースは多くの人に希望と夢を与えていたと思います。最近も、結婚され、シーズンに突入しても相変わらず素晴らしいプレーで楽しませてもらっていました。
その中での、水原一平氏解雇のニュースは相当なショックを与えるものでした。今後、事件の内容が明らかになっていくと思いますが、私が一番ショックであったのは、傍から見れば、大谷選手同様に、仕事も充実し、数年前には結婚されて、羨ましいくらい幸せな生活を送っていたんであろうと感じていたことが虚像であったことです。逆に言えば、何故にこのような多くの人達から羨まれる状況をぶち壊すようなことに手を染めて、ずぶずぶと沼に入り込んでしまったのか不思議でなりません。
やはり、今回もお金に絡む事柄だったことに、人間とお金の関係の難しさを痛感します。いつも申していますように、ある程度豊かな生活が出来るくらいのお金は必要だと思いますが、と言って、お金が多い程、幸せになれる訳では無い、逆に色々な不幸な状態を招くことにつながりかねないことを再認識しました。
水原氏がそのことを認識していれば、彼の羨むべきこれまでの状況の中の幸せをもっと大切にしていた筈だと思います。
ギャンブルは自分の小遣いの範囲で楽しむのであれば、ひとつの趣味として考えられますが(私はケチなので、ギャンブルにハマると、負けを取り返そうとどんどん沼に入るかもしれない性格だと思うので、ギャンブルをしたいとは思いませんが)、それで留めること、留められる意志がないとやってはいけないと思います。ましてや、水原氏のように、公私とも充実し、充分豊かな生活を送れる地位についていれば、一般の人間から見れば、どれだけ幸せ探しが簡単かと勝手に思い込めるような人がこのような事態を招くとは、本当に人生とは難しいものだと思います。「好事魔多し」と言うことわざを思い出してしまいました。順調に進んでいるときこそ、調子に乗らず、謙虚になり、自分を諫めることが大切なのです。
今回の事件を見ていますと、幸せは、多額のお金の近くにも、驕ることの近くにも存在し難いものだと考えないといけません。ある程度の生活を出来るように、社会の一員としてのルールや配慮を忘れず、遣り甲斐を持てるような仕事に就き、そこで地道に頑張り、自分を理解してくれる人間が周りに存在し、その人、人達に喜びを与えることに努めることで、何物にも代えられない幸福感を得られるのだと思います。