前回のブログで、今の政治の状況に怒りを表明しましょうと述べましたが、昨日行われた衆議院議員の3補選で、野党の立憲民主党が三議席すべてを獲得しました。特に、自民党が長らく議席を保持して来た前衆議院議長故細田氏の選挙区島根1区でも議席を失ったということは、相当な自民党離れが起きていると言っていいのではないでしょうか。
今回の裏金問題とその解明や処分のやり方について、国民はノーを叩きつけたのです。冷静に考えますと、岸田政権の対応があまりに不充分であり、総理自身の利害で、いろいろなことを決めていることが明白なのですが、そのようなことを岸田総理以下、政権中枢は分かっていないのでしょうか。もしそうであるならば、彼らはあまりに独善に陥っていて、国民からどう見られるであろうかを分かっていないと考えざるを得ません。それともとことん国民は馬鹿だと評価しているのでしょうか。いずれにせよ、彼らの方が、情勢を理解出来ずにいる能天気集団だと言うことだと思います。
そのような政権に、問題山積みの今の日本の舵取りを任していく訳にはいきません。彼らは約110兆円という歳出予算を作っていますが、このような見識しか持ち合わせていないのだとしたら、それがどれだけ非効率的で、的を得ていないかが分かります。今回の春闘で大幅ベースアップを勝ち取ったと、今年こそ実質賃上げを獲得すると息巻いていたのが空しくなります。確かに近年に無かったほどの賃上げではありましたが、この記録的な円安が続くことによって、輸入に頼らざるを得ない食料品や日用品、原燃料の電気代などが、これから下期にかけてさらに値上がりし、賃上げを簡単に飲み込んでいくでしょう。効果的な手が打てないのであれば、歳出を絞り、それで国民の生活への支援に回すことなら、ヤル気になればすぐに出来ることだと思います。特に、議員の報酬、手当、政党交付金などを切ることであれば、議員達が合意すればすぐにやれると思います。このような日本の事態を招いた責任をとる意味でも、無能なら無能でも出来ることから実行すべきです。
確かに、日本を取り巻く情勢では、あまりにも多くの課題が山積みされているのは確かです。そうだからと言って、それぞれの問題に場当たり的に対応していけば、お金はいくらあっても足りません。それらへの優先順位をつける為には、少し前にお話しさせていただいた(494.~500.)日本をどのような国にしたいかと言うようなビジョンを描き、そこにベクトルを合わせて、予算を配分するしかありません。
故安倍総理もそうだったですが、岸田総理も、独善的な綺麗事の夢物語しか示すことが出来ずに、かえって日本を混乱におとしめていると思います。実際の庶民の暮らしを知らない、裕福な世襲議員の限界でしょうか。