パリオリンピックや芸能界のSNS投稿で、問題発言が指摘されたり、誹謗中傷ともとれる書き込みが横行して問題になっています。
人類は人と人のコミュニケーションの中で、軋轢や紛争や虐めなど、多くの問題を生んで来ました。IT技術が発達するまでは、人の口から口に伝わって行く風聞や噂などと言ったものでしたが、現代では世界的な広さを持つネット環境下、SNSでのやり取りで多くの問題が生まれて来ています。
私自身も面と向かって話しているときでさえ、意図せずに相手を傷つけたり、怒らせたりすることを経験して来ました。それが、SNSの仮想空間上での文字でのやりとりでは、大きな齟齬を生じるのは当たり前のことと思われます。それなのに、さらに問題を大きくしているのは、意図して、故意に対象とする人間に誹謗中傷を繰り返すと言うやり方も多く見られ、このような混沌としたコミュニケーション環境では、多くの人が傷ついていくのも無理からぬことだと思います。
私は人間の分かり合える(かなり努力した上で)コミュニケーション環境はかなり限られていると思っています。つまり、今のネット環境の中では、まともにコミュニケーションをとることは非常に難しいものだと思っています。自分の本意を相手に理解してもらうのであれば、相手の顔を見て、話合うことが最低限の環境だと思います。それとて、簡単ではないのがコミュニケーションの難しさと言うものです。しかし、きちんと相手の様子を観察しながら、相手の言葉の裏にあるものを想像しながら、相手に伝えることを考えていくのであれば、必ず活路は見出せるとも思っています。それが私の信念であり、どんなことでも話し合いで解決すると主張している真意なのです。そのface to faceのコミュニケーションを相互に分かり合える為の最強ツールであるのなら、手紙や電話やメールやその他のSNSツールはあくまで、単なる情報の伝達手段として割り切った方がいいと思います。難しい感情や考え方を伝えるには不向きな手段であると思っています。
例えば、Xの前身であるツイッターとはつぶやくということでしたが、まさしく一瞬感じた事のつぶやきでしかないのではないでしょうか。そう言う意味では、広く不特定多数の人に伝えることではないような気がします。誰もが、何か起こったことに対して即座に感じることはあるでしょう。それをそれほど深く考えもしないでつぶやくことはあると思いますが、ほとんど独り言や周辺の気心がしれている人に対する発信であればさほど大きな問題にはならないでしょうが、SNSを通じて世界へ発信してしまうとなれば話は別です。だから、私自身は気軽なつぶやきをネット上に晒すことはしたくありません。それによって、誰にどのように影響するか、計り知れないからです。
このブログでの発信も不特定多数の人の目に届く可能性はありますので、なるたけ誤解を与えないように、多くの言葉を使用し、説明を尽くすことに努めているつもりです。それでも、自分の真意がすべての人達に通じているかと言うと、自分の知識や考え方、文章力、語彙力にも限界がありますので、そこまで確信は持てていません。
ただお伝えしたいことは、人間のコミュニケーションは大変難しいと言うことですが、そうだからと言って、暴力や武力を使うことは決してとってはいけない手段ですし、根気強く相手の顔を見て、目を見て、話し合えば、必ず解決策が生まれると言うことなのです。そして、SNSのような非常に分かり合えることが難しいツールでは、あまり重要で、難しく、深刻な話は出さない方がいいという事だと思います。