強い台風が関東に近づいています。特に房総半島では数年前の似たようなルートの台風の経験からか、防災対策に努めている人も多く見られます。
台風にしろ、地震にしろ、山火事にしろ、世界のあちこちで自然災害が猛威を奮っています。自然の力に比べ人間の力など本当にちっぽけなもので、長い年月、人類はそれらに苦しめ続けられて来ました。近代になり、人間の科学技術は大きな発展を遂げ、原子力と言う地球を壊滅させられるようなとてつもない技術も生んで来ましたが、それなのに未だに自然の大災害を完全に防ぐ手段を持ててはいないのが現実です。
人間がそのような自然災害に立ち向かうには、地球規模でみんなが一致団結して、立ち向かうことで何とか少しは被害を最少限に出来ると言うのが、今の人類の実力ではないでしょうか。
人類はちっぽけな人間同士で争うなどと言った余裕など本来無い筈だと思います。人種や国籍や主義や宗教などに関わらず、協力して自然に立ち向かうことが、少しでも多くの人を不幸から救い出す方法なのです。それなのに、お互いに暴力を使って争い、殺し合い、傷つけ合い、貴重な財産を破壊し合うことほど愚かなことはありません(もしそのような破壊で失われた富、エネルギーを貧しい人達の為に使えていれば、どれだけの人達が助かることでしょうか)。そんなことをしているから、益々自然災害の脅威が人類を不幸のどん底に落としてしまうと思います。
人類が賢明であれば、そのことを良く理解して、協力して、自然に立ち向かおうとする筈なのです。それが、地球のあちこちで殺戮と破壊を続けているとは、本当に愚かなことですし、それらを指揮しているのが、一国のリーダー達であるとはどういうことなのでしょうか。
人間はもっと謙虚であるべきです。ちっぽけな人間社会で権力を獲得したからと言って、自分自身を神と見間違うような傲慢な人間がどれだけ多いことでしょうか。神であるならば、自然災害で被災した多数の被害者を手をこまねいて見ているしか術が無いような状況を許す筈はありません。
地球規模の大災害や環境破壊が現実となって来た現代に、人間同士の小競り合いにうつつを抜かしているような視野の狭いリーダー達は必要ありません。そのような観点で、話し合うのが、本来の国連の場ではないかと思うのですが、結局、個々の国の利益ばかりを優先した主張を続けていては、いくら集まっても意味はないのだと思います。
本当に必要なのは、殺し合うのではなく、共に生きると言う共生の精神なのだと思います。