石破氏が内閣総理大臣に再び選出されました。野党が結束出来ないので、この結果は予想された通りでした。

 少し奇異に感じましたのは、衆議院での決戦投票で無効票が多数あったことです。これも国民民主党や日本維新の会などが、自らの党首の名前を記入するとしていましたので原因は明確ですが、そんなことをすること自体、一次投票で誰も過半数を取れなかったら、上位二名による決選投票を行うと言うこの投票のルールを蔑ろにしていると言わざるを得ません。法律という日本の公式なルールを作る国会の場で、堂々とルール無視を宣言し、それを誰も咎めようとしないこのような見識の人間達が、日本のルール作りを担うことなど無理であると思います。ルールを作る立場の人間が簡単にルールを無視するとは、そんな人達が国民に対して公平・公正な行動をとれる訳はありません。

 彼らは、ルールを作り、改正する権限を持っているのですから、もしそのルールに異議があるのであれば、正々堂々と、改正することに努めなければなりません。もし、そうしないのであれば、そのルールを厳格に守らなければなりません。そうであればこそ、国民に対して、国会で作ったルールに従ってくださいと言えるのではないでしょうか。罰則が無いからと、大したことでないからと、簡単に無視するのであれば、国民は彼らが作ったルールを守ることなんて馬鹿らしいと考える筈です。

 結局、国会議員は国民の代表であり、公僕として国民の為に働くと言う、本来の役割をきちんと理解している者はほとんどいないのでしょう。逆に、自分達は下々の国民とは違い、非常に偉い存在で、少々のことなら、何をしてもいいと考えている本心が、このような行動から透けて見えて来るのです。

 その驕りが、衆議院選挙で最も注目された野党の党首が不倫スキャンダルを生んでしまうのかもしれません。さらに遡れば、裏金問題を起こすことにも通じると思います。