政策活動費や旧文通費は未だに使途を明かされずに使われていますが、その他、政治団体の政治資金収支報告書には支出の明細が残されているものもあります。石破首相と政務三役のその支出を分析した記事がありました。2023年に飲食などの名目で一回10万円以上を計上した事例が101件あったそうです。その内、林官房長官が代表の政治団体では、41件総額約903万円、加藤財務相が代表の政治団体では28件総額約590万円、石破首相の政治団体では、5件総額約77万円であったそうです。ふぐ料理、フランス料理、中華料理など高級店への支出でした。

 公表しているものだけでもこのような高級店を頻繁に利用しているのが分かりますが、前述しました使途不明の支出にもそのような飲食に使われていることも充分考えられると思います。高級店を利用する理由を、秘密保持、セキュリティの観点からだそうですが、国民が物価高に家計を圧迫され、少しでも安くと食費を切り詰めている状況を横目に、平気で贅沢な飲食を続けている神経に呆れてしまいます。秘密保持やセキュリティの問題だとしても、このような社会情勢下では、官邸や議員会館などで、弁当でも買ってやるくらいの節約くらい、ちょっと考えれば思いつく筈だと思います。

 そうしないのは、自分達は特別だと認識しているからだと思います。このような考え方は、基本的には、平安時代の貴族社会や、江戸時代の封建社会となんら変わっていません。民は飢えていても、贅沢を享受する特権階級の社会です。

 民主主義、国民主権を標榜している筈なのに、結局、このような人達が国民の代表として選ばれてしまえば、持てる権利、権限を自分達の為に行使してしまい、実態として階級社会に浸ってしまうのです。

 政治の金の問題は、完全に透明にしないといけないのは当然ですが、彼らの振る舞いをしっかり見ていますと、彼らの根性、本音が判るというものです。ようするに、国民の為とは選挙のときの嘘でしかなく、特権を使って、富を得て、贅沢な暮らしをすることが彼らの本当の目的なのです。それも国民から集めたお金を使ってやっているのです。贅沢したいのなら、せめて自分自身の高額な議員報酬から支出されたらどうでしょうか。と言って、議員報酬も税金からの支出なので、それも切り詰めることは出来ませんか。

 そうじゃないと否定するのであれば、自分達が率先して身を切り、少しでも、貧困に喘ぐ国民を救おうとしたらどうでしょうか。これについては、議員達自身がヤル気になればすぐにでも出来ることだと思います。