恐れていましたウクライナへのロシアの軍事侵攻が始まりました。ロシア指導者の核戦争をも匂わす攻撃的姿勢に、西側諸国は経済制裁のカードしか切れない状態です。もちろん、核戦争につながる世界大戦を起こすことは絶対避けなければなりませんので、そのようなやり方しかありません。ロシアはそのことを予想した上で、軍事攻撃を開始したのでしょう。ロシア国内でも、ウクライナへの武力攻撃への反対運動が起こっています。善良な国民にとって当然の行動だと思いますが、絶対的権力を持った現政権に対抗するのは難しい状況だと思います。やはり、このような状態を作るような政権を生んでしまったことが最も悔いの残るところでしょう。ソ連崩壊の時点に、本質的な民主主義に移行する大きなチャンスがあったと思いますが、権力者の巧みな企てで、独裁国家に戻ってしまったことが我々も忘れてはならない重要なポイントです。
 このブログで、我々弱い民衆が出来る最も大きいことはどんなリーダーを選ぶのか、そしてその選び方だと、何度も繰り返し訴えて来ました。確かに、リーダーが強いリーダーシップを発揮することは重要ですが、どこへ導くのかを巧みに隠して、国民に期待される強いリーダーを装って、最終的に絶対的権力を獲得した後に本性を現すというのが独裁者のやり方です。そうなれば、国民、民衆の言葉など全然無視して、独裁政権は進んで行くのです。
 リーダーを見極めることが難しいのは、強いリーダーシップは必要なのですが、一歩間違えば独裁的になってしまうことです。理想は、国民の為という視点を常に持ち、幅広く意見を聞き、その上でリスクを取り、そのリスクの対応も図りつつ、スピード感を持ち、芯の通った決断をできる人材を選ぶことです。そのような人材かどうかを民衆が判断できるような選挙等、行動を監視できるシステムを作らないといけないのです。
 まだある程度豊かな現在の日本で今すぐ独裁者が生まれる可能性は低いでしょうが、この先、コロナ禍やウクライナ問題に起因する不況が深刻化すれば、国民の貧困につけこみ、貧困の原因を特定の国や民族、宗教などに転嫁し、それを敵とし、そこへ国民の怒りを向けることで、自身の野望を達成しようとする独裁者が生まれることは充分に考えられます。また、そうならなくとも、領土問題で、他国から攻め込まれるリスクもあります。
 世界には未だに、紛争を人殺しの戦争で解決しようとする権力者とそれを支える支持者が存在しています。これだけ科学技術が発達しても、原始時代から続くこの野蛮な行為をやめることができないことに、人類の未熟さ、駄目さ加減を嘆かざるを得ません。
今回のウクライナ紛争で、さらに深く落胆し、自分の無力さを痛感しました。少しでも早く戦闘が終結し、ウクライナ国民に平穏な日常が戻ることを祈るしかできない自分へのやり切れなさに苛まれています。

投稿者

弱虫語り部

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