ロシアで反戦を唱える人々への圧力、嫌がらせが加速しています。プーチン大統領への支持が未だに過半数を超えていますのは、ウクライナで起こっていることへの正確な情報がロシア国内に伝わっていないことが主因だと思いますが、プーチン大統領を盲信しているひとがかなり存在するということもあると思います。そのような人々は愛国心を高く掲げ、プーチン大統領が愛国心から行動を起こしていると信じ込んでいるようです。
愛国心というのは、権力者、政治家が反対する民衆を抑える為に使う非常に便利な言葉です。これに反すると、自分の生まれ育った国を否定するかのように聞こえてしまいます。権力者が自分の行動を正当化する為に、国の為の行動なのだからこれに反対するものは国への裏切り者だと叫び、これを盲信する人々が反対する人々を迫害するという構図を作ってしまうのです。
この構図の前提は、権力者は必ず国の為を考えて手を打つということですが、私がいつもお話しているように、完全な人間はいません、つまり指導者であろうと間違ったことをすることもある筈です。だからすべてを鵜呑みにすることは非常に危険なのです。本来ならば、このことを国民ひとりひとりが認識し、権力者の行動を常に注視していなくてはなりませんが、盲信というステージに入ってしまうと本当に国、国民のためであるかないかなどは関係なくなるのです。
ひとを信じることは非常に大切なことですが、そうだからと言って盲信していい訳ではありません。何度もいいますが、ひとはどんなに優れたひとであっても間違いを起こす生き物なのです。だから、独裁者は危険であるとこれまでもお伝えしたと同様に、特定のひとを盲信することも止めなければなりません。確かに、深く考えないで、自分の支持するひとを信じて、その行動を認めることは簡単ですが、そこには大きな危険性があるということを肝に銘じるべきだと思います。
このブログで説いていることのひとつは、民衆のひとりひとりが自分の頭で考え、いろいろな意見を持ち、それをきちんと討論し、できるだけ多くのひとが幸せになれる道を探していくことが当たり前の社会にする必要があると言うことです。