前回のプログで取り上げました給付金の誤振込に端を発する事件で、大金の振込を受けた男性がネットカジノに投入し、全額負けてしまったと報道されています。これが本当であれば、男性は取返しのつかないことを敢えて実行したことになります。前回、私はブログでこの若者が冷静に考え直して、全額返却することを願っていました。そのような取返しのつく状態であれば、この若者の将来を考えて寛大な対応でもいいのではと思っていました。しかし、現実は取返しのつかないステージに入り込んでしまったようです。どのような考えでこのような行動に出たかは定かではありませんが、後戻りの出来ない決断をしてしまったようで、非常に残念です。
人間誰しもが、生きている間には、いろいろな問題、出来事に遭遇するものです。そのときにどう判断するかが、長い人生を幸せに過ごすことができるか否かを決めることもあります。だからこそ、広い視野で、長い時間軸で慎重に判断することが重要です。今回の事件では、若者が実名報道されたことに憤って、冷静な判断ができなかったとも見られます。大事な決断をするときには、一時の怒りなどにその身を任せるべきではないのです。
私は、取返しのつく、つかないを非常に重要視しています。そのことを判断の材料とすれば、進むべき道が見えてくるのです。この若者は、頭に血が上った状態で、一発大勝負に出たのだと思いますが、このお金は、もともと自分の所有物ではないので、それを使って勝負すること自体非常におかしなことなのですが、そこにも考えが及ばなかったようです。自らの非を、他人のやり方が酷いと責任転嫁してしまっているのも、人間が陥りやすいことですが、冷静に、論理的に考えれば、どういう行動をとるべきかははっきりするものです。彼がそのような合理的な判断ができる誰かに相談できていればとも思います。お金では幸せを買うことができないということに気が付いてもらいたいと思います。